中国ドラマ「大宋宮詞(だいそうぐうし) ~愛と策謀の宮廷絵巻~」の第49・50・51・52・53話あらすじとネタバレ紹介記事です。
真宗 趙恒は儀式のため一人で泰山の頂きに向かいました。そして趙恒は山頂で息絶えてしまいます。臣下たちは突然の皇帝の崩御にショックを受けます。
都の皇后 劉娥のもとにも趙恒の訃報が知らされます。悲しみにうちひしがれる劉娥でしたがいつまでも悲しんではいられません。
国の混乱を避けるため、皇后 劉娥は動き出すのでした。
番組情報
原題:大宋宮詞
英語:Palace of Devotion
2021、中国
全61話
キャスト
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劉娥(りゅう・が)
演:劉濤(リウ・タオ)
趙恒(ちょう・こう)/真宗
演:周渝民(ヴィック・チョウ)
李婉児(り・えんじ)
演:劉聰(リウ・ツォン)
寇準(こう・じゅん)
演:梁冠華(リャン・グァンホア)
蘇義簡(そ・ぎかん)
演:曹磊(ツァオ・レイ)
第49話
曹利用は父・曹鑑と妹の冀王妃が謀反を企てたことを皇后 劉娥に謝罪しました。劉娥は曹利用が忠実な臣下だと知っているので冀王夫妻を傷つけたり罰することはなく、ただ曹家の警備を強化するだけだと告げました。
翌日、真宗 趙恒の棺が都に戻ってきました。喪の鐘が鳴り響き、白い布が宮殿全体にかけられ、李婉児は趙恒の死を知って倒れました。皆、重い心で皇帝の遺体の前に跪きます。
すると劉娥のもとに李婉児が亡くなったと報告が来ました。儀式が終わると劉娥は冷宮に急いで向かい、李婉児の遺体を見て大声で泣き叫びました。劉娥は李婉児が持っていた皇帝から贈られた玉印と龍袍を見つめ涙するのでした。
寇準は都に到着。真宗 趙恒の死を知ります。
蘇義簡が真宗 趙恒の口頭での遺言「皇太子・趙禎を即位させ”実母”の劉娥が政治を補佐するように」との遺言を伝えます。臣下たちは騒然となりました。曹鑑が女人による政治に反対。寇準も賛成しません。遺詔(皇帝の命令が書かれた遺言書)があるならそれを見せるように要求します。
感想と解説
李婉児はここで亡くなってしまうのですね。史実では劉太后(ドラマの劉娥)は、真宗がいなくなったら李氏(李婉児)を死ぬまで墓守にします。
ドラマではずいぶんと都合よく李婉児が死んだものですね。史実もドラマも李氏が気の毒なのは変わりませんが。劉娥を美化し過ぎかな。
第50話
寇准は遺言状が李婉児の手元にあると疑い李婉児のいた玉宸宮を捜索しました。でも遺言状は見つかりません。劉娥や大臣達は寇准を非難します。
蘇義簡は先帝の口頭での遺言はあると主張。新帝になる趙禎も母・劉娥の補佐を求めました。寇準と曹鑑も仕方なく認め、何人かの大臣を選んで劉娥とともに補佐することになりました。
寇準の妻は親戚の蘇洵をつれて劉娥を訪問。寇準の無礼を謝罪しました。劉娥は寇準を高く評価これからも必要だといいます。さらに紹介された蘇洵を見て気に入り、彼を趙禎の家庭教師に採用しました。
朝廷では玉座の横に用意された皇太后の椅子を見た寇準が怒って椅子を撤去。劉娥は撤去を認めると先帝の陵墓について話し合います。
丁謂は陵墓は半年でできると報告。さらに朝議を月2回に減らし、重要な問題があれば大臣を召集して協議するように提案しました。劉娥は仕方なく認めました。
蘇義簡は丁謂の好きにさせるのが不満でしたが。劉娥は今は朝廷に深く根を張った丁謂や王欽若を敵に回すのは得策ではないと考えていました。
感想と解説
史実では劉太后は丁謂・王欽若派と手を組み、皇太后の政治介入を嫌がる寇準たちと対立していました。ドラマでは違う描かれ方をしていますね。
あとで劉太后・丁謂・王欽若は仲間割れしますが。ドラマでは最初から仲はよくなかった。という解釈のようです。実際の所はどう思っていたのかはわかりません。
第51話
新しく即位した仁宗 趙禎(ちょうてい)を皇太后 劉娥と4人の臣下が支える形で政治が始まりました。
丁謂が権力を握る行動は王欽若の想像を超えていました。王欽若は自分の婿の丁謂がこんなに大きな野心を持っているとは思ってもいませんでした。もし丁謂に問題が起きれば王家も共倒れになる可能性もあります。王夫人は心配して王欽若に丁謂を手伝うように提案。王欽若も何かを考えていました。
曹利用は娘の曹汝を宮中に出入りさせました。劉娥は郭崇信の娘・郭清悟を皇后にするつもりで宮中に住まわせています。でも趙禎は郭清悟があまり好きではありません。やってきた曹汝に興味を持っている様子です。
曹汝は屋敷に帰って曹利用に報告しました。気をよくした曹利用は娘が趙禎や劉娥に気に入られるよう立派に教育して入宮させることにするのでした。
丁謂は内侍の雷允恭と結託。権力を集めようとしていました。曹利用や蘇義簡は上奏文を見て丁謂が人事までも動かしていることを知りました。劉娥は理由をつけて雷允恭を解任。皇陵の監督に送り出すのでした。
感想と解説
ここで曹汝が登場。曹汝は仁宗時代を描いたドラマ「孤城閉」のメインヒロイン曹丹姝(曹皇后)と同一人物。劉太后の立場からみた「大宋宮詞」と仁宗の立場からみた「孤城閉」では視点が全く違うので両方見比べてみると面白いです。
でも曹皇后は曹利用の娘ではありません。名字が同じというだけで親戚でもないです。
第52話
邢中和は真宗の皇陵の候補地を調べるため洛陽に行って風水を調査してきました。王欽若は邢中和に会って調査結果を聞きました。刑中和は皇陵の位置を100歩上にずらせば子孫繁栄になるけれども、その場所は岩が多く地下水が湧き出る可能性があると言います。
邢中和は調査結果をそのまま皇太后 劉娥に伝えようとしますが。王欽若と丁謂は途中で話を打ち切ります。劉娥は子孫が反映するという部分を信じて場所の移転を許可しました。
工事が始まると邢中和の想像通り地下水が噴き出してしまいます。劉娥が三人に話を聞くと邢中和は新たな工事方法を提案。劉娥は認めるしかありません。
丁献容に嫁いだ陵陽公主が夫の暴力を受けて泣きながら戻ってきました。劉娥は陵陽公主を気の毒に思います。丁謂もそれを知って丁献容を怒りますが、トラブル続きですぐには劉娥に謝罪には行きませんでした。
後日。丁謂は丁献容を連れて劉娥を訪問。劉娥に皇室への侮辱だと言われた丁謂は息子を罰しました。
さらに皇陵の工事も捗らず問題は大きくなり・・・
感想と解説
嘘のような話ですが。ここで描かれる皇陵の位置をずらして水が出て工事が送れるのは実際にあった問題。丁謂が失脚する原因になった出来事です。
邢中和の見立てを聞いて工事の責任者だった雷允恭が設計を変更。ドラマで丁謂が主導して工事の変更をしているように描かれてますが。実際には雷允恭がやったこと。丁謂は雷允恭の上役で、黙認していたので処分を受けました。どちらにしても丁謂、雷允恭、邢中和は処分されるのですけどね。日頃から恨まれるようなことをしているので何かあると連座で責任を取らされるのです。
第53話
王欽若は娘の王玉茹が心配になって丁府に行きましたが丁謂に会うことを断られました。王欽若は娘を丁謂から離れさせたいと思いました。でも王玉茹は丁謂と離れるのを嫌がりました。怒った王欽若は帰ってしまいます。
左遷になった丁謂のため。息子の丁献容は妻の陵陽大長公主から皇太后 劉娥へ仲裁をして欲しいと頼みました。でも陵陽長公主は悪いのは丁謂の方だとわかっているので仲裁を断りました。すると怒った丁献容は陵陽長公主を突き飛ばしてしまいます。その結果、陵陽長公主は流産。さらには子の産めない体になってしまいました。
劉娥は寇準の具合を心配して寇府にやってきました。ちょうど寇准が紅葉を煮ているところに来たため一緒に座って話しました。寇準は劉娥の有能さを認めましたが、彼女が武則天のようになることを心配していました。しかし率直に話し合った結果、寇準は劉娥への疑念を解消。もし劉娥が男なら名宰相になっただろうと思うのでした。
そして趙恒出棺の日。寇準は病のために見送りに行くことができず。亡くなってしまいます。
一方、劉娥は臣下から垂簾聴政をするように求められるのですが、躊躇っていました。
感想と解説
妊婦を突き飛ばして流産のパターン多いですね。丁謂の息子が公主と結婚した事実はないので作り話なんですけど。それにしても安易な演出が多い気がします。
劉太后と寇準は現実には敵のままでお互いに嫌ってたのですが。ドラマのようにお互いを認めあって和解したのでしょうか。
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