中国ドラマ 惜花芷(せきかし) 7・8・9・10話あらすじとネタバレ
花芷は家族を守るため自ら罪をかぶり脊杖の刑を受けます。顧晏惜の助けで娘酒を掘り出し、家の再建を決意。家族への思いと強さが描かれます。
『惜花芷』のあらすじネタバレ全話一覧は惜花芷 星が照らす道:あらすじネタバレ 全話一覧をご覧ください。
主要キャスト・登場人物一覧
- 花芷(か し)/張婧儀(ヂャン・ジンイー)
- 顧晏惜(こ あんせき)/演:胡一天(フー・イーティエン)
- 芍薬(しゃくやく)/演:盧昱暁(ルー・ユーシャオ)
- 沈淇(しん き)/演:呉希澤(ウー・シーザー)
惜花芷 7話 あらすじ:花芷はなぜ脊杖の刑を受けたのか?
第7話 あらすじ:花芷が家族のため罰を受ける
家族の別れと沈家の決意
沈淇が引き止められるのをよそに 花芷は自分で馬車を走らせ十里亭へ向かいます。祖父 花屹正との別れでは、彼女は涙をこらえ「家に何かあってから一度も泣いていません」と告げました。
いざ出発という時、顧晏惜は「いつもの調べだ」と言って花家の荷物を調べさせます。すると服に縫い込まれた銀子が見つかってしまったのです。顧晏恭がその場を収めようとしますが、花芷はとっさに「私のものです」と前に出ます。その勇気は 家族を守るためのものでした。彼女は大理寺に連れて行かれ ムチで背中を十回叩かれる刑を受けてしまいます。
槐の木の下の娘酒
刑のあと 雨の中を歩く花芷を 顧晏惜が見つけ、医者のもとへ連れて行きました。花芷は自分が置かれたつらい状況をそれとなく話しますが 顧晏惜は何も多くは尋ねず 銅銭を渡して「迷ったときは これで決めろ」と言います。
二人は青崖書院へ行き、花芷は槐の木の下に埋められていた十八壇の娘酒を掘り出しました。それは 叔父が彼女のために嫁入り道具として準備していたお酒だったのです。
家族の不和と呉玉梅の言葉
花芷は 十七壇のお酒を売ってお金に換え 残りの一壇を顧晏惜に贈ります。顧晏惜は 花家への監視は続けるものの 花芷を守ろうと心に誓いました。
家に帰った花芷は 母や叔母たちと衝突してしまいます。でも 侍女の呉玉梅の言葉を聞いて「家は理屈じゃなくて 気持ちでつながっている場所なんだ」と気づくのです。
布団を敷いて待っていてくれた家族の姿を見て 花芷の心は温かくなりました。
まとめ
花芷が家族のためにあえて痛い思いを選ぶお話でしたね。花芷が家の娘から家の柱へと変わるきっかけだったのではないでしょうか。
惜花芷 8話 あらすじ :花芷が家政を仕切る
花芷は家族の思いを知り、家政を自ら担うと決意します。北地に流された家族43人を贖うため資金を集めようとし、紅果作りに挑戦します。一方で沈家との婚約を正式に破棄し、侍女たちには自由を与えます。花芷は商いによって再興を図り、家族救出の第一歩を踏み出しました。
第8話 あらすじ
花芷の決意と家族の温情
夜更け、林婉・朱盈貞・斉蕙蘭らがそれぞれ花芷を気遣い、薬や飴をそっと置きました。翌朝、花芷はそれを見て家族の情を悟り、家政を自ら掌握することを申し出ます。北地へ流された花家43人を贖うには二千百五十万銭が必要であると知り、目標を掲げます。
婚約破棄と新たな出発
花芷は林婉と共に沈家を訪れ、婚約破棄を正式に伝えます。沈老夫人は驚きつつも誠意ある対応に応じ、借用書を受け取りました。沈淇は追ってきますが、花芷は友誼を残して別れます。その後、顧晏惜が七宿司に娘酒を押収させ、花芷は自らの道を歩む決意を固めます。
紅果作りと自由の贈与
花芷は紅果(砂糖漬け果実)の製造を指示し、侍女たちとともに実践しますが、品質は安定せず苦労が続きます。やがて花芷は侍女たちの身請け書を回収し、自由を与えました。解放された侍女たちは感謝し、紅果作りにも精を出します。花芷は「紅果の商いで祖父たちを贖う」と宣言し、花家再興の第一歩を踏み出しました。
まとめ
花芷は家政を仕切ることになり。紅果作りで再起を目指します。侍女たちの解放は新しい信頼の形。花家再建の希望が芽生えました。でも夏金娥の動きが次の波乱を予感させます。
惜花芷9話 あらすじ:花芷が 蜜弾児 の商売を始める
第9話 あらすじ:蜜弾児販売の成功で新たな対立
蜜弾児誕生と販売計画
花芷は紅果の改良を拂冬に任せ、果実の粘着を防ぐため竹串を使用。「蜜弾児」と名付けて売り出しました。路上販売を嫌がる侍女に代わり、花灯形の頭巾を考案して顔を隠す工夫をします。学問所前での試験販売で百十七文を売り上げ、蜜弾児は大人気となりました。
顧晏惜との再会と庇護
抱夏が賊に襲われた際、陳情が救出。花芷は販売中に顧晏惜と再会します。慶帝は顧晏惜に七宿司の粛清を命じ、緊張が走ります。その後、顧晏惜は蜜弾児を購入し、伯父顧成燾に贈呈。憲王顧晏恭は包装の花模様で花家製と察知しました。雨宿り中、顧晏惜は花芷を庇い、二人の関係に変化が生じます。
夏金娥の嫉妬と陰謀
蜜弾児の成功で侍女たちに報酬が支給される中、夏金娥は自身の半貫に不満を募らせます。夜、竈場に忍び込み、秦姨娘に密談を持ちかけました。また、大夫人の侍女・蝉露が蜜飴を盗む現場を押さえ、花芷を追い詰めて家政の主導権を奪おうとします。一方、顧晏恭は私鋳事件への関与を否定し、顧晏惜は真の黒幕を暗示。兄弟間のわだかまりが溶け始めました。
惜花芷10話 あらすじ:芍薬の脱走と覆面の刺客事件
第10話 あらすじ
蝉露の動機と夏金娥の失策
蝉露の盗みは病母の治療費のためと判明し、林婉は夏金娥の企みを見抜いたうえで一年の俸給停止を命じ、自身の給与から治療費を出すと決めました。夏金娥への疑念を払うため、花芷は帳簿を開示し、家政の透明性を保ちました。林婉は夏金娥の生い立ちを花芷に語り、彼女が家政権に固執する背景を説明しました。
芍薬の脱出と顧家の動揺
庭の門が開き、芍薬は外へ出て街に迷い込みます。老僕・董老丈は顧晏惜に託された密書を持っていましたが、覆面の刺客に絞殺されました。芍薬は偶然花芷と出会い、蜜弾児を食べて支払いを兄に押し付けるという珍事を起こします。花芷は身寄りのない少女として芍薬を家へ連れ帰り、彼女の薬学知識を知ります。医師が舌を巻くほどの見識を見せ、林婉の治療法を的確に指摘しました。
刺客襲撃と顧晏惜の救出
翌朝、顧晏惜が芍薬の失踪を知り都中を捜索。花芷と芍薬が並んで蜜弾児を売る姿を発見し、芍薬を一度連れ帰りますが、彼女の孤独を思い、花家に滞在させることを決めます。その夜、覆面の刺客が再び襲来し、芍薬を狙います。花芷が阻止するも人質に取られ、顧晏惜は暗号めいた言葉で彼女に避難を促しました。花芷が機転を利かせて動いた瞬間、刺客は矢に倒れ、事件は七宿司の手で収束しました。
感想と考察
芍薬が初めて外の世界と関わりを持って兄妹と花芷が、ひとつの線で結ばれたのがこの回です。
顧晏惜は、仕事と家族の板挟みになって、ずいぶん苦しんでいましたね。一方、花芷は「助けたい」という優しい気持ちから芍薬を受け入れることにします。
急に現れた暗殺者が、以前起きた火事の事件や七宿司の裏にある大きな闇につながる伏線となっているようです。
ちなみに唐の時代には薬の知識や医療に詳しい女性が実際にいたことが記録に残っています。芍薬がすごく物知りなのは、そうした歴史の流れを意識して設定されたのかもしれませんね。薬剤師としての彼女の活躍にも期待です。
感想と考察
9話の見どころが花芷と夏金娥のの衝突です。花芷は名門の娘として育てられましたが、家の再興のために自ら商いの策を立てる柔軟さを示しました。伝統的な貴族観に縛られない新しい女性の姿ですよね。一方、商家出身の夏金娥は金銭感覚に優れますが、逆に身分の上昇を望んで名家出身の女たちにライバル意識を持っています。二人の対立は血統にとらわれず実用的に生きる者と、生まれの低さ故に地位に執着してしまう者の衝突といえます。
歴史・文化の解説
娘酒とは?
娘酒(むすめざけ)とは、娘が生まれたときに仕込み、その娘が嫁ぐ日に初めて開けて皆で祝うための特別な酒です。
南宋時代の記録、例えば『清嘉録』や『夢梁録』にも似た風習が記されています。これは娘の健やかな成長と一家の繁栄を願う、おめでたい縁起物でした。娘が嫁ぐまで寝かせて(埋めて)おくことから、この酒は「女児紅(にょじこう)」とも呼ばれます。
物語での役割
花芷の叔父・花平陽が埋めた十八壇の娘酒は、花家が花芷に注いだ愛情と未来への願いを形にしたものです。
本来は娘の門出を祝う象徴でしたが、ドラマでは売却して一家を救う資金として活用しました。縁起物が現実を生き抜くための手段へと変わってしまう、花芷の現実的な決断と厳しい状況を思い知らせる展開ですね。
蜜弾児と糖葫蘆(サンザシ飴)
劇中に登場する「蜜弾児」は、史実上の「糖葫蘆(タンフールー)」をモデルにした創作菓子と考えられます。日本ではサンザシ飴と呼ばれていますね。糖葫蘆は宋代以降、北方都市で冬季に人気を博した屋台菓子。主に山査子(サンザシ)を竹串に刺し、糖蜜で覆ったものです。花芷が紅果を加工し蜜で煮詰めて団子状にしていますが。これは糖葫蘆の作り方と同じ。
「蜜弾児」という名前は史料には見られませんが、語感の柔らかさと可愛らしさから、女性の発想らしい創意を演出しているのでしょうね。
まとめと今後の展開
花芷は貧窮を受け入れ、ついに“自分の力で生きる”という第一歩を踏み出しました。顧晏惜は母の死をめぐる疑惑を掴み、花芷との過去の接点に気づき始めます。沈家の介入は完全に途絶え、花家は真の孤立に。
顧晏惜と花芷にも繋がりができました。今後、二人の関係がさらに進展しそうな気がしますね。
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