中国ドラマ「長歌行」の21・22・23・24・25話あらすじとネタバレ感想記事です。
阿詩勒部は涇州に向かいました。涇州を守る天偈軍は阿詩勒部に破れ長安が危機にされていました。
太宗 李世民は急いで大臣たちを招集して対策を協議。
やがて阿詩勒部の大軍が渭水に迫りました。李世民は自ら阿詩勒部を迎え撃つために出陣します。
延利可汗は李世民が自ら動いているのを見て何かあると思い使者を送りますが、李世民は捕らえてしまいます。
長歌は阿詩勒隼と別れ唐軍に潜入。ところが唐には十分な兵がおらず、李世民が大軍を率いているように見えるのもハッタリだとわかりました。
それでも李世民は阿詩勒部に屈するつもりはなく、渭水のほとりで延利可汗と対峙するのでした。
長歌行 情報
時代背景
古代中国の唐王朝が舞台。
初代皇帝 高祖 李淵の治世。建国して間もない武徳9年(626年)から物語がスタート。
唐の周辺には強大な遊牧民国家・阿詩勒(アシラ)部(史実では突厥・阿史那氏)が存在。唐を脅かしていました。
国内では皇太子には長男・李建成が決まっていましたが。次男の秦王・李世民も後継者の座を狙っていました。
阿詩勒(アシラ)部
ドラマ世界では草原で強大な勢力を誇る部族。
原作では「阿史那」でしたが。ドラマ化ではなぜか名前が変わりました。
モデルは突厥(テュルク)の阿史那(アシナ)氏。アシナ氏は突厥帝国の王族。
かつて突厥は唐を脅かす巨大な国でした。しかし内部の争いで東西に分裂弱体化。
唐の建国者、高祖・李淵(り・えん)が挙兵したときには突厥の助けを借りて戦いました。唐は突厥には借りがあったのですが、太宗・李世民のときに突厥を戦いで破って服従させ。立場は逆転します。
主要人物
李長歌(り・ちょうか)/永寧郡主
演:ディリラバ
阿詩勒隼(アシラ・シュン)
演:呉磊(ウー・レイ)
皓都(こう・と)
演:劉宇寧(リユ・ユーニン)
李楽嫣(り・らくえん)
演:趙露思(チャオ・ルースー)
魏叔玉(ぎ・しゅくぎょく)
演:方逸倫(ファン・イールン)
第21話 勇士の矢
唐と阿詩勒部は和平のための盟約を結ぶ事になりました。
李長歌は潜んでいたところを阿詩勒隼に見つかり阿詩勒部に連れていかれます。
延利可汗は李世民から同盟協定と撤退を望んでいると伝えられましたが和睦を受け入れるつもりはなく、明日の調印式の場で李世民を射殺するよう隼と涉爾に命令しました。
長歌はその話を聞いて唐の陣営に戻ろうとしましたが、隼に見つかり拘束されてしまいます。でも長歌は天幕から脱出しました。
盟約の刻限になりました。李世民と延利可汗は渭水の橋で盟約を結ぼうとしています。隼は弓矢で李世民を射殺しようとしました。ところがその矢は長歌の放った矢によって阻止されます。矢は李世民が手に持っていた酒杯を射抜いたのでした。
その場は騒然となり和平は決裂。延利可汗は全軍を撤退させました。
延利可汗が渭水河を去った後、李世民はその矢を見つめその者が神業を持っているに違いないと考え斥候を派遣して矢を射た人物が誰なのか探すよう命令しました。
長歌は捕まり延利の前に連れてこられました。涉爾は怒って長歌になぜ狼師の服を着ていたのか問いただします。隼は長歌の命を助けるように望みました。隼の態度を見た涉爾は長歌が鷹師の回し者だと疑うのでした。
一方、李楽嫣は小五と親しくなり彼の兄弟について話を聞かされ気の毒に思いました。そのとき、以前に小五に気絶させられた男が現れます。小五は急いで楽嫣を連れて逃げ出しましたのですが。
感想
史実では突厥と唐が交わした「渭水の盟」ですね。
ドラマでは遊牧民側がぶち壊して盟約は結ばれなかったことにしてますね。本当は唐が金や絹を贈って突厥に帰ってもらったのですけど。まあ中国にとっては屈辱なできごとですから隠したい気持ちはわかります。ドラマはわざわざ突厥ではなく阿詩勒に変えているので再現する必要はないのでしょう。
第22話 牙帳の掟
李長歌は阿詩勒渉爾に捕まってしまいました。渉爾は土魯克の報告を聞き、長歌が阿詩勒隼と関わりがあると知ります。そこで渉爾は長歌を木の柱に縛りつけ尋問します。しかし長歌の答えに怒った渉爾は弓矢を持ち出します。
阿詩勒隼は李長歌を助けるため弥弥古麗ともに渉爾のもとに向かいました。すると渉爾が長歌を的にして矢を射たので、隼はすぐさま矢を受け止めて長歌を助けました。それを見た渉爾は隼と長歌が特別な関係だと理解しました。
涉爾は隼に賭けを提案。勝てば長歌を連れて帰っていいと言います。隼は勝負を受けました。しかし涉爾の妨害により勝負はつかず。
隼は延利可汗に庫里台大会に出場することを願い出ました。延利可汗は隼の出場を認めます。
一方、渉爾は弥弥古麗から長歌は友人なので殺さないようにと言われます。渉爾は長歌を殺すのではなく苦しめるつもりだと言います。
弥弥古麗はかつて渉爾の奴隷で渉爾は弥弥古麗を気に入っていました。でも今の弥弥古麗は大第可汗によって鷹師に与えられた奴隷になっていたのでした。
唐の将軍で阿詩勒部の捕虜となった羅義が牙帳に連れてこられました。羅義は李建成の古い部下でした。長歌は捕らわれている羅義に接触、話をするのですが。
感想
長歌が渉爾に捕まってしまいましたよ。どうなるのかと思っていたら重要そうな人物がやってきました。捕虜の羅義は長歌の父の部下だった人物。長歌も羅義も阿詩勒に味方するつもりはないようですが、長歌はいったいどうするのでしょうか。
第23話 中原から来た女
長歌は羅義の牢房から出てきたところを巡回兵たちに見つかり。兵は長歌の喉に剣を突きつけました。するとそこに可敦の侍女・阿伊児がやってきて長歌を助けました。
阿伊児は長歌を可敦のテントに連れていきました。可敦はかつて隋から阿詩勒部の可汗に嫁がされた奕承公主でした。
奕承公主は一目見て長歌が女性だと知り、傷薬と食べ物を持ってくるよう阿伊児に指示。奕承公主は長歌になぜ羅義を助けたいのか尋ねました。長歌は奕承公主に羅義の救出に協力してほしいとお願いします。公主は同意しませんでしたが、長歌に慎重に行動するようにと忠告しました。
延利可汗の寵愛を受ける錦瑟夫人はわざと奕承公主に酒を注ぐよう命じ、奕承公主を侮辱しました。延利可汗も酒がこぼれたのを見て怒り奕承公主を侮辱して彼女を追い出しました。
奕承公主は長歌を呼び出すと羅義の救出に協力すると言います。長歌は長歌は奕承公主が急に考えを変えた理由を理解できませんでしたが、奕承公主はその理由を話すのでした。
一方、渉爾は偶然にも長歌が女だと知ります。そこで酒宴で長歌を着飾らせて隣に侍らせるのですが。それを見た阿詩勒隼は試合に勝てば渉爾のそばにいる女奴隷(長歌)を自分に与えるように求め、延利可汗は認めます。
感想
可汗の正妃・可敦(カトン)は隋の公主でした。実際に隋から突厥に和親公主として嫁いだ人がいます。ドラマでは奕承公主ですが、史実では義成公主。
史実の義成公主は突厥でも影響力のあった人物です。今のところドラマの奕承公主は気の毒な存在として描かれるみたい。奕承公主が義成公主そのままの人だとしたら後々、大変なことになるのですけどね。ドラマではどうでしょうか。
第24話 独り善がりの代償
李長歌は阿詩勒隼とともに鷹師に戻ることを拒否しました。阿詩勒渉爾は長歌を連れて帰ると、隼と一緒に何をたくらんでいるのか問いただしますが。長歌はただ鷹師には戻りたくないだけだと言います。
夜。長歌が眠れずに帳外で酒を飲んでいると、隼がやってきて羅義の救出について質問してきました。長歌は奕承公主との計画がバレたのかと思いましたが。そうではないようでした。隼は長歌に羅義の救出を思いとどまるように言いますが、長歌は羅義の救出に執着するのでした。
狩猟当日。涉爾は様子がおかしいと思い戻ってきました。そして長歌が姿を消したことを気づき、長歌を追いかけました。長歌は阿伊児とともに羅義を牙帳から救い出しました。途中で羅十八と合流。阿伊児に感謝してその場を去りました。
阿伊児は牙帳に戻りましたが荷車についた血痕が見って狼師に捕らわれてしまい、長歌たちも狼師に追われます。羅義は長歌と十八を逃がすと狼師の前に立ちはだかりました。そして戦って力尽きました。
逃げる長歌と十八の前に渉爾が立ちはだかりそこに隼もやってきます。長歌の身柄は隼に引き渡されますが。そこに文が届きました。
長歌は阿伊児に何か起きて、隼も危ないと不安になるのですが。
感想
気の毒なことに羅義は命を落としてしまいました。やっぱり無謀だったかな。阿伊児は隼の養母ですが。こちらも大変なことになってきましたよ。心配です。
第25話 失えないもの
阿伊児は阿詩勒隼の養母でした。渉爾は阿伊児を人質にとって隼に跪くように迫ります。隼は養母を救うために屈辱に耐えていましたが。阿伊児は自分の前で隼が屈辱を受けるのを見たくないと思い、自害しました。阿伊児の死を目の前で見た涉爾は怯えて逃げ出し、隼は復讐のために涉爾を殺そうとしました。しかしそこに奕承公主が現れ涉爾をかばい負傷してしまいます。奕承公主は隼に涉爾を傷つけないように頼みます。
雷叔が隼を取り押さえますが、そこに李長歌が鷹師を率いてやってきて隼を救いました。阿伊児を失い長歌を責める隼を気絶させると穆金にあとを託し。長歌は自らおとりとなって狼師を引きつけようとしました。しかし狼師に捕まりそうになります。そのとき司徒郎郎と孫真人がやってきて長歌を助けたのでした。
隼は幕営で目覚めると、長歌が行方不明になったことを知ります。その後、隼は渉爾と会いました。渉爾は阿伊児のことで隼に謝りました。隼は激しく怒っていましたが、渉爾を殺すつもりはありません。
その後。地図を見続けた隼はある決意をしました。そして報告を受けて鷹師にやってきた延利可汗にあるお願いをするのでした。
感想
何と今回は阿伊児が死んでしまいました。いや、そんなに簡単に自害する?隼の命がかかってるわけじゃないでしょ。せっかく隼が屈辱に耐えているのに隼の苦労が水の泡だよ。中国ドラマは人が簡単に死に過ぎです。このメンタリティはよくわかりません。ただし、中国はそういうのがお涙頂戴物語として通用する社会というのは様々な文献を見ればわかります。
それにしても隼は重大な決断をしてしまいましたね。この先どうなるのでしょうか?
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