中国ドラマ「永楽帝~大明天下の輝き~」の第9・10・11・12話あらすじとネタバレ紹介記事です。
明朝の初期を舞台に壮大な夢を持ち明朝最大の領土を獲得した第3代皇帝 永楽帝。
秦王はさほど有能ではなく、秦王妃 王月憫は彼に失望しています。王月憫はバヤルンハイベに一族の苦悩を話すのでした。
結婚が近づき、徐妙雲は弟や妹たちに様々な指示を出していました。燕王 朱棣は徐妙雲を訪問、結婚を破談にすると一方的に言います。徐妙雲は腹が立ちましたがこらえました。でも妹の妙錦はすぐに增寿に太子 朱標に報告するよう言います。
朱棣の勝手な行いに怒った太子 朱標は朱棣に思い罰を与えました。朱標は朱棣に対して皇族は自分勝手なことはできない、皇子としての宿命だと言います。朱棣は改めて自分の思い通りにはならなことに苛立ちを覚えていました。
洪武帝は太子のもとを訪れ、やり方は厳しいが太子の言うことは正しいと認めます。
一方、徐達が遠征から戻ってきました。彼は妙雲に燕王 朱棣との結婚したいか尋ねました。もし彼女が嫌なら皇帝に伝えると言います。でも妙雲は朱棣に興味があり、徐達も朱棣は見込みがあると思うのでした。
永楽帝 時代背景
14世紀後半。元王朝は皇帝の継承争い、朝廷内では権力争いが続いていました。国内で災害が起きても朝廷は満足に対処できません。困窮した人々が各地で反乱。
反乱を起こした紅巾軍の幹部に朱元璋(しゅ・げんしょう)がいました。紅巾軍は白蓮教徒が中心になった武装集団です。朱元璋は農民の出身で親を亡くし生活に困り紅巾軍に参加しました。やがて朱元璋は自分の軍団を率いるまでに成長します。
朱元璋は1656年に南京を占領。各地の敵対する勢力を滅ぼし、江南の地を支配下に置きました。そして1368年。朱元璋(しゅ・げんしょう)は南京で皇帝に即位。「明」が建国。その年、北京を攻めて元朝を追い出しました。
しかし元(モンゴル)は北京からは撤退したもののモンゴル高原では大きな勢力を保っています。歴史上この勢力を北元と呼びます。洪武帝 朱元璋は北元を討つため何度も遠征軍を派遣していたのでした。
永楽帝 主要人物
・朱棣(しゅ・てい)/燕王
演:馮紹峰(ウィリアム・フォン)
子役:成毅
・徐妙雲(じょ・みょううん)
縁:穎児(イン・アル)
子役:雨婷児
・朱元璋(しゅ・げんしょう)/洪武帝
演:陳宝国(チェン・パオグオ)
・馬皇后/孝慈高皇后
演:王姫(ワン・ジー)
・朱標(しゅ・ひょう)/皇太子
演:何晟銘
・朱樉(しゅ・そう)/秦王
演:錢泳辰
・朱棡(しゅ・こう)/晋王
演:李雨軒
・徐達(じょ・たつ)
演:張豊毅
・ココテムル(擴廓帖木児)/王保保 北元の斉王
演:張光北
・バヤルンハイベ(伯雅倫海別)
演:張芷溪
第9話 成婚の日
不満を口にする朱棣でしたが、皇太子 朱標は
朱棣には2つの選択肢が突きつけられました。一つは徐家との結婚をあきらめ、都を出て南の土地で気ままな皇子として暮らすこと。
もう一つはここに留まり責任ある立場について皇帝を助け国を守る皇子となることです。この道を選ぶなら徐妙雲と結婚しなければなりません。どちらの道を歩むかは朱棣が決めることでした。
結局、朱棣は後者の道を選び、徐妙雲は燕王妃になりました。
建国に貢献した朱亮祖(しゅ りょうそ)は胡惟庸と会って話をしていました。胡惟庸は洪武帝はいずれ皇子たちに軍務を継がせるだろうと言います。朱亮祖は自分たちの権限が奪われると思い不安になります。
燕王 朱棣と徐妙雲の新婚の夜。徐妙雲は朱棣と一緒に寝るのを拒んで別の寝床につくのでした。
感想と解説
朱棣は一般人ではないのだから、彼の思ってる不満なんてわがままですよね。皇太子 朱標や父は国のために頑張っているのに。それに比べれば朱棣が疲れていると弱音をはく資格はないといえますね。
結婚初夏。朱棣と徐妙雲は別々に寝ましたが。朱棣は以前に一方的に結婚を取り消すという無茶なことをしたので文句をいう資格はありませんよね。朱棣はまだまだ幼い。
第10話 百戸(ひゃっこ)の妻
朱棣は間もなく百戸(ひゃっこ)の地位について鳳陽に行き小隊長として働くことになっていました。朱棣は徐妙雲は都に残るものだと思っていましたが、徐妙雲は百戸の妻となって一緒に鳳陽に行くと言います。すでに馬皇后の許可も得ていました。
朱棣は「朱四郎」の名で鳳陽に向かいました。現地に到着すると百戸になるはずだった張武が不機嫌そうにしていました。
都から北平(北京)に運ばれる軍糧は水路で運ばれる事になっていましたが。大雨が降って運河が詰まり、運搬に時間がかかりそうでした。
感想と解説
百戸(ひゃっこ):は明朝時代の役職名。120人くらいの部隊を率いる隊長。正六品。
史実では朱棣は百戸を経験したことはありませんが、張武はあります。
燕王 朱棣と徐達の娘の結婚後。洪武帝は燕王 朱棣と晋王 朱棡に祖先の地である鳳陽に視察に行かせました。視察の名目なのでただの隊長として赴任したわけではありませんが、3回派遣され、朱棣は貴重な経験になったといわれます。
宮廷の暮らししか知らない皇子たちに民の暮らしを見せるとともに洪武帝がたどった苦労を教えるため。皇太子 朱標にも同じことをしています。洪武帝の皇子教育のひとつのようです。
王月憫はモンゴル人。ドラマでは北元に味方している設定なんですね。兄が北元の将軍ですからね。
第11話 悪徳役人
朱四郎(棣)と張武は武術の試合をしましたが、朱棣は連続して2回とも負けてしまいます。張武は満足そうに居酒屋で酒を注文しました。朱棣はわざと負けたのですが、それを聞いた張武は金を朱棣に返そうとします。
役人が税を集めに来ました。ところが大きめのマスを持って着て不正をしていました。張武はそれを見逃しません。でも役人は暴力をふるい妻も被害にあってしまいます。
朱棣は役人を捕まえて役所に連れて行きました。ところが朱棣を皇子とは知らない役人によって朱棣が騒ぎの張本人にされ投獄されてしまいます。そこに秦王と晋王が到着。朱四郎(棣)は旧知の仲だと言って釈放させました。
徐妙雲は朱棣にここは都ではないので慎重に行動するように言い、朱棣も反省します。
太子は朱棣と鉄鉉からの報告を受取り治安の乱れに頭を悩ますのですが。
感想と解説
中国は役人が役人を接待する国、上司の評価が昇進に影響するので役人同士の癒着が酷いのです。だからここでは地位のない朱四郎がいくら正義を振りかざしても潰されてしまいます。
それに明はまだできたばっかりで国内は落ち着いてないですし。治安も乱れているでしょうね。文官を多く登用して国を治めたいという皇太子の思惑はわかりますが。洪武帝にはその気はなさそう。大丈夫でしょうか。
第12話 皇子たちの軍才
胡惟庸と朱亮祖は会って話をしていましたが。その話を密偵が聞いていました。胡惟庸は密偵の存在を心配するとともに洪武帝はまだ自分たちを信用していないと思っています。そこで胡惟庸は洪武帝の考えを先読みして朝廷で新しい親軍を設立、成長した皇子が藩王に就くように提案しました。これらの案は洪武帝の希望通りだったので許可されました。
洪武帝は皇子たちに国を守る実力があるか確かめるため、鳳陽で模擬戦を行うことにしました。
朱棣はまだその動きを理解していませんでしたが、徐妙雲から洪武帝は秦王、晋王、燕王を試すつもりだと聞かされます。
晋王は準備を初めましたが、秦王は妻の王月憫が病気で寝込んでいるので遅れていました。王月憫はバヤルンハイベに鳳陽に行って晋王と燕王がどのよう状態かを確認するように頼みました。そして三人の皇子が藩王に就いたら諸侯は軍の権限を持たなってしまうと忠告するのでした。
感想と解説
明は軍閥や武装組織の集まりが作った国。建国後はそうした武装組織のリーダーが諸侯になりました。彼らは力のある者に従っているだけで忠義心はありません。洪武帝 朱元璋も武装組織の出身ですから、彼らの性質はよく知っています。だから信用していません。そこで皇子たちに軍を任せて国を守りたいと思っています。胡惟庸はそんな洪武帝の気持ちをよく理解しているのですね。
コメント