中国ドラマ「永楽帝~大明天下の輝き~」の第44・45(最終回)ネタバレとあらすじ感想の紹介記事です。
いよいよ最終回です。
明朝の初期を舞台に明朝最大の領土を獲得した第3代皇帝 永楽帝のドラマ。
洪武35年(1402年)。朱棣は皇帝に即位。永楽帝の時代がやってきました。永楽帝は夏元吉の意見を取り入れ財政再建勧めるとともに。大型船を建造させて鄭和に海外諸国との交渉を任せました。
そして皇后 徐妙雲が死去。
鄭和が航海から戻り朝貢国から多くの使者が来ました。
一方、漠北では北元の残党が勢力を回復していました。永楽帝は使者を派遣しましたが、韃靼に派遣した使者が殺害されてしまいます。
主要人物
・朱棣(しゅ・てい)/燕王
演:馮紹峰(ウィリアム・フォン)
子役:成毅
・徐妙雲(じょ・みょううん)
演:穎児(イン・アル)
子役:雨婷児
・朱允炆(しゅ・いんぶん)/建文帝
演:陳喆倫
第44話 親征の決意
モンゴル勢との戦いが始まる。
永楽帝 朱棣は孫の朱瞻基と漠北の情勢について話していました。朱瞻基は韃靼、瓦剌、兀良哈の部族うち瓦剌、兀良哈は明に敵対することはないと言います。永楽帝は漠北への遠征を決定。丘福(きゅうふく)を大将軍に任命して大軍を派遣しました。
しかし丘福は敵の罠にはまって敗北。それを聞いた永楽帝は激怒。丘福が軍を失い国を辱めたとして爵位を剥奪、一家を海南に流刑にしました。
明の人たちは韃靼(だったん)と呼んでいますが、実際には韃靼という部族はいません。彼らはモンゴル(元)です。でも明はモンゴル(元)は滅亡してこの世から消えた。今いるのは韃靼というモンゴルとは違う部族だ。ということにしたのです。というのも明は元から玉璽を受け継いでいません。正当性のない王朝でした。大元を受け継いだ北元が生き残っていたら自分たちの正当性が脅かされるので存在しないことにしたのです。
永楽帝時代に大打撃を受けたモンゴルが力を復活。明に対抗しようとしています。現実に永楽帝が派遣した丘福の軍は破れました。
遠征を決める永楽帝
永楽帝は自ら遠征することにしました。息子の朱高熾は不安に想っています。
一方、モンゴルで内部争いがありました。なんと大可汗が親衛隊と共に瓦剌に逃げてしまいました。太師のバヤンテムル(伯顔帖木児)は驚きます。その隙をついて永楽帝が韃靼を攻撃。バヤルンハイベは弟のバヤンテムルに降伏するように言うのでした。
史実ではこのころモンゴル(元)は明に徹底抗戦を主張する大可汗のオルジェイテムル(本雅朱里)派と明との対立を避けるアルクタイ(阿魯台)派に分裂しています。
バヤルンハイベとバヤンテムルは架空の人物ですが、オルジェイテムルの配下の人物として描かれています。
第45話 後世への願い
永楽帝の想い
夏原吉は永楽帝の遠征に反対。投獄されてしまいます。でも夏原吉は獄中でも公務を続けるように命じられ、戸部の仕事を続けていました。
それから3年。永楽帝は夏原吉に会いに行きました。しかし夏原吉の言葉に苛立ってその場を去ってしまいます。
永楽帝は朱高熾と話した後、遠征に向かいました。
永楽帝は夏原吉を釈放するつもりだったのに、批判されて腹が立って釈放は止めたようですね。永楽帝には永楽帝の考えがあるし、夏原吉も国費を浪費する遠征や航海が無駄だと想っています。永楽帝もそれはわかっているのですが。永楽帝は皇帝です。自分のやりたいことを臣下に邪魔されたくないのでしょう。
永楽帝は次の皇帝は朱高熾に決めていますが、彼の優しさが将来問題になるのではないかと心配しているようです。朱高熾も父の想いを知って後継者としての自覚をさらに強めたようです。
永楽帝、最後の遠征
永楽帝は遠征軍を率いてまずはアルクタイ(阿魯台)を攻撃。しかしアルクタイは逃走して捉えることはできませんでした。
しかし永楽帝は追うのを諦めました。彼の体力はすでに限界にきていたのです。永楽帝は楊子栄を呼び寄せると死後のことを指示しました。
そして期間途中に永楽帝は息を引き取るのでした。
永楽帝の時代は鄭和の西洋航海を実現し、何度も遠征し領土を明史上最大に広げました。国内でも運河を開通させ経済を反映させました。歴史上この時代は「永楽の盛世」として知られることになるのでした。
ついに永楽帝が最期を迎えました。
モンゴルが大可汗オルジェイテムルとアルクタイの勢力に分裂した後。まず明はアルクタイを攻撃。アクルタイは戦いには負けますが逃走。後にアルクタイは明に従属します。オルジェイテムルは明との対立を続けましたがオイラトのマフムードに敗れ殺害されます。マフムードの勢力が大きくなり、やがてオイラトは明を悩ます勢力になります。
永楽帝時代に5回のモンゴル遠征が行われましたが。実際にはたいした成果はなく、ただ将兵の命と明の財政を浪費ししただけでした。そこまでしたのは永楽帝はモンゴルを討ってクビライを超えたい。という野望があったからです。でもそれは実現しませんでした。
全体を通しての感想
ドラマ全般の感想としては。全体的に編集が下手でシーンが飛びすぎ。よくわからないままドラマが進行している場面がよくありました。
中国の歴史ドラマによくある回りくどいセリフも分かりづらい。長々と喋ってるけど、結局何が言いたいの?と思う場面も多いです。
でも漢文は長いわりには文章の中身がない・具体性がないことが多いです。王朝時代の雰囲気をだそうとするとこうなってしまうのかな。と思ったりします。
永楽帝になってからが短すぎて物足りない気はします。永楽帝は後宮でもいろいろ問題があったのでネタはいくらでもあるはずなんですけどね。
朱元璋や朱棣がいい人に描かれていて歴史のイメージと違うと思う人はいると思いますが。朱棣が主人公ですしその父をあまり悪く描けないのでしょうね。
でも歴史を知っている人ならここはあの場面かと考えながら見ることができ。歴史好きは興味をもちながら見ることができたと思います。
中国ドラマにしては珍しくモンゴル(北元)側にも見せ場をもたせています。史実でも洪武帝 朱元璋はココテムルを高く評価していたのでその影響でしょうね。
歴史ものはむさ苦しくなりがちですが。このドラマはまだマシだっただけに、ストーリーの分かりづらさが残念。ドラマそのものは楽しめただけに惜しいと思います。
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